『冬渚』

恋人達が寄り添う街 甘いリズムが瞬間を刻み
貴女と笑顔を絶やさずに
涙を忘れずに生きて行けたら

一つ年上の恋人 二年離れた後の再会
木葉が枯れて落ちる瞬間の中で
二人は出会った

渚に揺れながら貴女を抱き寄せた
「もう二度と離さないよ」
真冬の砂浜に粉雪が舞い降りてそっと口付けした

その笑顔に夢中だった
母なる何かに良く似ていた
少し歩くと夜明けまで眠る
そんな二人で良かったんだ

優しい魔法の様に指先から伝わる想い
蒼い空の下 星降る瞬間の中で記憶を繋いだ

「この胸焦がしたら二度とは戻れない」
恋人がいた2人は
吐く息重なるほど貴女が遠くなる
貴女を忘れてく

若すぎたから 近すぎたから
溢れる想いは波に消えて

「今が大切だから過去には戻れない」
嘘ついた貴女は強く
涙つたう頬に最後のキスをした
「・・・生涯忘れない」

渚に揺れながら貴女を抱き寄せた
もう二度と会えなくなるけど
真冬の砂浜を一人歩きながら
さよなら…愛した記憶