『恋火』

目を閉じ
その響きに耳を寄せ
散りばめた日々の欠片

弱くてあんなに泣いてたキミが
こんなにも今日は綺麗で

似合ってるよ
初めて見た浴衣
舞い上がり
燃ゆる花火見あげてる

大切だと言えずに
今年も夏が過ぎる
キミの側にいれるのは今年が最後なのに

帰り道人ごみがヤダからって
早めに帰ろ
言ってたのに

最後の花火打ち上がっても
つないだ手をはなせずにいた

初めて見た日も
小さなキミ
小さな僕の手
ぎゅっと握ってた

大好きだと無邪気に言えてたあの頃は
恋も別れも苦しさも知らずにはしゃいでたね

見送る背中
最後のキミの背中
流れた涙
さよなら、幼なじみ

大切だと言えずに
今夜も夜が終わる
キミの側にいたいと心で叫んでいた

目を閉じ
その響きに耳を寄せ
散りばめた日々の欠片

会えない夜もキミを想うよ
いつかまた逢える日まで